
トカマクのしくみ|ドーナツ型の磁場でプラズマを閉じ込める
2026-08-06 ・ 入門
核融合の閉じ込め方式で最有力とされるのがトカマク。ドーナツ型の不思議な装置のしくみを見ていきましょう。
1億度を「壁に触れさせない」
1億度のプラズマは、どんな容器の壁に触れても一瞬で冷めてしまう(&壁も傷む)。そこで磁石の力でプラズマを宙に浮かせ、壁に触れさせずに閉じ込めます。
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プラズマを構成する粒子は電気を帯びているので、磁場に沿って動く性質があります。これを利用し、ドーナツ型の磁場でプラズマを「見えない容器」に閉じ込めるのです。
なぜドーナツ型?
まっすぐな筒だと、プラズマが端から逃げてしまいます。輪っか(トーラス)にすると端が無くなり、プラズマがぐるぐる回り続けられます。これがドーナツ型の理由です。
もう少し詳しく(背景)
トカマクは、核融合炉の設計として最も研究が進み、実績のある方式です。ドーナツ(トーラス)型の容器の中に、磁場で"見えない容器"を作り、1億℃のプラズマを壁に触れさせずに閉じ込めます1。ドーナツ型なのには理由があります。まっすぐな筒だと、プラズマが両端から漏れてしまう。だから輪っかにして端をなくし、プラズマがぐるぐる回り続けるようにするのです。ただ、単純な輪の磁場ではプラズマが外側へ膨らんで逃げてしまうため、トカマクは磁場をらせん状にひねる巧妙な工夫をしています——これがトカマクの心臓部です2。この方式は旧ソ連で考案され、今やITERをはじめ世界の主力になっています。競合方式として、外部コイルだけで最初からひねった磁場を作る「ステラレータ」もあり、こちらは制御が安定する利点があります。トカマクの課題は、プラズマ電流を流し続ける必要があることや、プラズマの不安定性をどう抑えるか。長年の研究の蓄積を武器に、今まさに「発電できる炉」への最終段階に挑んでいます。