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超伝導磁石|核融合の心臓部と高温超伝導(HTS)革命

2026-08-09実践

#超伝導磁石#HTS#磁場#実践

トカマクがプラズマを閉じ込めるには、途方もなく強い磁場が要ります。それを生む心臓部が超伝導磁石です。

抵抗ゼロで強い磁場を

ふつうの電線に大電流を流すと、抵抗で発熱して溶けてしまいます。超伝導は、ある温度以下で電気抵抗がゼロになる現象。損失なく大電流を流せるので、強力な磁場を作り続けられます。

❄️

極低温

マイナス数百度に冷やす

抵抗ゼロ

大電流でも発熱しない

🧲

強磁場

プラズマを閉じ込める

💡

宇宙より冷たい隣に1億度

超伝導磁石はマイナス269度級に冷やす必要があり、その数メートル隣に1億度のプラズマがある——核融合装置は「極寒と灼熱が同居する」極限技術のかたまりです。

HTS(高温超伝導)が変えた

従来の超伝導は極低温が必要で、装置が巨大になりがちでした。近年実用化が進む高温超伝導(HTS)は、より高い温度でより強い磁場を出せます。これにより装置を大幅に小型化でき、スタートアップCFSのSPARCなどが「小さく速く」核融合をめざす原動力になっています。

もう少し詳しく(背景と理論)

トカマクは強力な磁場でプラズマを閉じ込めるため、巨大な電流を流すコイルが要ります。ふつうの導体では電気抵抗による発熱で膨大な電力を浪費してしまうため、抵抗ゼロで電流を流せる超伝導が不可欠です1。超伝導は臨界温度・臨界磁場・臨界電流という3つの限界の内側でのみ成立し、これを超えると突然常伝導に戻るクエンチが起こります——蓄えた磁気エネルギーが一気に熱化する危険な現象で、検出・保護回路が必須です2。ITER は低温超伝導の Nb₃Sn/NbTi を液体ヘリウム温度(約4K)で使いますが、近年は**高温超伝導(REBCO)**が注目されています。より高い磁場に耐えるため、磁気圧 ∝ B²で閉じ込め性能が上がり、装置を大幅に小型化できる可能性があるからです(SPARC など民間炉が採用)3

つぎに読むなら

Footnotes

  1. 超伝導は臨界温度以下で電気抵抗がゼロになる現象(1911年 Onnes 発見)。抵抗損失なく大電流・強磁場を維持でき、核融合の定常運転に不可欠。

  2. クエンチは超伝導が局所的に常伝導へ転移し発熱が連鎖する現象。蓄積磁気エネルギーが熱化してコイルを損傷しうるため、迅速な検出とエネルギー放出保護が要る。

  3. 高温超伝導 REBCO はより高い磁場・温度で動作。磁気圧は B² で効くため、高磁場化は装置の小型化に直結し、SPARC 等の民間コンパクト炉構想を支える。

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